今回はキャリアや仕事で悩む方におすすめの本を紹介します。
特に20~30代の若手社会人におすすめです。
それは「好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則(楠木建著、ダイヤモンド社、2016年)」です。
著者は有名な「ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件(東洋経済新報社、2012年)」の一橋大学大学院の楠木教授です。
この本では仕事の悩みについて、本質を突く持論を展開されています。
おすすめのポイント

仕事やキャリアの悩みって、答えがないものが多くないですか?
結局は「自分がどうしたいか」次第なことが多いんですよね。
しかし、だからこそ悩みます。
この本はそういった我々がもつ日常の悩みに一問一答で答えていっています。
NewsPicks読者からの質問ということで、まるで自分の悩みの様にリアルです。
例えば「どっちの企業がいいか」「今の待遇を捨ててやりたい仕事をやる勇気がない」「転職すべきか」「起業すべきか」「他人が羨ましい」などです。
それに対しての著者の回答は基本的にはタイトルの通りの「好きなようにしてください」です。
結局はその人がどうしたいか次第なので、そう答えるしかないのですよね。
もちろんそれだけでは終わらず、著者ならではの視点でアドバイスをしています。
そしてこれが非常に参考になるのです!
本質を突いているんですよね。いくつか抜粋します。
一方的にいい話なんてどこにもない。物事には必ずプラスとマイナスがあります。
自分で「勝ち」と思えばそれでもう勝っているわけで、逆に自分で負けと思えばその時点で負けているわけです。
何事も悪いことは早く起きたほうがいい。
すぐに役立つものほどすぐに役に立たなくなるのです。
比較にはキリがありません。だいたい比較する時は他者のいいところ、恵まれているところばかり目が向く。
本の中では様々なエピソード、例え話が出てきて非常に面白いです。
電車の中で読むのは笑っちゃうので要注意です。
この本からの学び

本の中で、キャリア計画は必要ないと言い切っている点に非常に安心しました。
過去の私は「早くキャリアの目標を決めて、それに向かって突き進んでいかないといけない」と自分で自分を追い込んでいました。
しかし著者は、世の中は自分の思うようにいかないものなので、長期の計画をもつのは意味がない。
自分のやりたいことを何となく意識していると、いつか機が熟したタイミングでやりたいことが分かると主張しています。
たしかにそうなんですよね。
世の中、自分でコントロールできないことだらけです。
自分の人生振り返っても、ほとんど思い通りに行っていません。
その代わり、予期せぬ良い経験もたくさんありました。
様々な偶然が重なった結果、仕事や私生活で色々と経験をする中で、「自分の強み」や「好きなこと」を徐々に見つけていくものだと思っています。
そして経験があるレベルまで蓄積したときに、きっと「自分の得意なこと」「自分のやりたいこと」が分かってくるのかなと思っています。
そう、ある意味では計画できないからこそ、人生は面白いんですよね。
この考えを知って、本当に救われた気がしました。
まとめ

「好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則」を紹介しました。
キャリア計画以外でも、「人との比較」「肩書き」「見栄」「勝ち組負け組」こういったキーワードで苦しんでいる若手ビジネスパーソンにおすすめです。
読むと気持ちが楽になるんじゃないかなと思います。
そして明日からの仕事に前向きに取り組めると思っています。
興味がある方のために一応リンクも貼っておきますね。
こちらも参考にしてください