今話題のClubhouse(クラブハウス)という音声SNSアプリをご存知でしょうか?
本格リリースがされていない状態にもかかわらず、かなりの評判になっています。
今回はそのClubhouseが今なぜ注目されているかについて迫ります。
Clubhouseはなぜ評判になっている?

Clubhouseが評判なのは、以下の4つの理由と考えます。
- 選ばれた人しか使えないから
- 今の世の中をとらえているから
- 新しいソーシャルメディアだから
- アプリの機能が絞られているから
この記事で、一つずつ解説をしていきます。
そもそもClubhouseとは?

話題になっている理由の前に、Clubhouseがそもそも何かについて説明します。
ClubhouseはTwitterやInstagramといったSNSの一つです。
Twitterがテキスト、Instagramが写真、YouTubeが動画というように分類すると、Clubhouseは音声と言えます。
アプリにはClubhouse:Drop-in-audio chatと表記されており、日本語に訳すと「ふらっと立ち寄れる音声チャット」って感じでしょうか。
Clubhouseというサービス名から、人が集まる場であること。そしてDrop-in-audio chatから、「気軽に会話ができますよ」というメッセージを感じますね。
Clubhouseではユーザーはチャットが開催されているルームに入って話を聞いたり、チャットの主催者の許可を得て話したりできます。
なので、自分が興味のあるテーマや人のチャットを訪れて話を聞いたり、許可を得ればその会話に参加をしたりできるのです。
でも、ここまでの説明だと、まだまだ何でそんなに話題になっているか分からないですよね。そこで、私の考えるClubhouseが評判となっている理由を次から解説していきます。
選ばれた人しか使えないから

Clubhouseは現段階では招待制です。
つまり、既存ユーザーに招待してもらわないとサービスを使えないのです。
これを聞いて思い出したのは、昔かなり流行ったmixiです。
今は招待制は廃止されたようですが、昔は完全招待制だったので、初期の頃、そのユーザーは選ばれた人という「特別感」がありました。
mixiをやっているのが、ちょっとしたステータスだったのです。
今のClubhouseも似たような状況かなと思っています。
まだまだベータ版でiOS版しかなく、Android版は無い状況。そのなかで招待制ということですごく限定感がありますよね。
そして人はこういった「特別」「限定」に弱いのです。
これはスノッブ効果とも言われ、周りと違うものが欲しいという心理が働くのです。
スノッブ効果は米国の理論経済学者であるハーヴェイ・ライベンシャタインが1950年に発表した論文のなかで述べています。
こういった希少性に惹かれるというのは多かれ少なかれ経験がありますよね。なかなか手に入らないからこそ、余計に欲しくなるのです。
手に入れることで「自分は人とはちょっと違うよ」と主張できます。みんなと同じなのは嫌なのです。あとは単純に自慢できたり、羨ましがられたりと優越感にも浸れます。
Clubhouseは招待性で、招待する側も無制限に招待できないため、その希少性に拍車がかかっていると考えられます。
今後どうなるかは分かりませんが、もし招待制がなくなり誰でも自由にサービスを使えるようになったら、既存ユーザーが離れてしまったり、新規ユーザーにとっての魅力が減ったりする可能性もあると思っています。
今の世の中をとらえているから

Clubhouseが評判になっている2つ目の理由としては、今の世の中に求められているサービスだからです。
なかなか自由に外出したり友人と話したりできない今の環境では、コミュニケーションに飢えている人が多いと思います。
人間の本質的な欲求には「人と話したい」「コミュニケーションをとりたい」というのがあるはずです。
そういった今の環境に、Clubhouseは合っているのです。
ウェビナーの様に自分の顔を画面に映し出して、ガッツリとシナリオの決まったプレゼンや会話はしたくない。それよりも、もっとカジュアルで気軽に、あるテーマについて自由に気の赴くままに語り合いたい。
そんな現代の人がもつニーズにマッチしていると考えています。
新しいソーシャルメディアだから

3つ目の理由は、新しいソーシャルメディアだからという点です。
やっぱりみんな新しいサービスは注目していますし、待っていたと思うんですよね。
Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、noteと様々なSNSがありますが、なかには既に飽きていて新しいSNSを待ち望んでいた人もいたと思います。
そこにこのClubhouseが来たので俄然興味が出るという訳です。
また、SNSは早く始めた人の方が人気が出やすかったり、フォロワーを増やしやすかったりと後発の人よりも有利なところがあるので、新しいサービスに期待をしていた人もいると思っています。
アプリの機能が絞られているから

Clubhouseの特徴を聞いて、機能がかなり絞られていると感じました。
まず、音声のSNSなので映像が無いです。音のみです。
また、アーカイブ機能がないので、リアルタイムでしかそのトークを聞けません。
これは一見、音だけなので得られる情報が十分でなかったり、過去のトークを聞けないので不便だったりと負の側面を感じるかもしれませんが、機能はあればあるほど良いわけではありません。
機能が絞られている製品やサービスにこそ惹かれるというのはよくありますよね。
例えば、iPhoneのように余分な機能をそぎ落としシンプルなのが良いのです。
映像がないことで音に集中できます。そして、散歩しながら、作業しながらといった「ながら聴き」もしやすいといった利点があります。
実際、私はYouTubeでも音のみで楽しむことが多いです。なかなか座って映像をじっくり見ることってなく、歩きながら、家事をしながら音だけを聞いています。けっこう音だけでも理解できるんです。
Clubhouseは音のみが前提のSNSなので、YouTubeよりも更に「ながら聴き」に向いていると言えます。
また、アーカイブ機能がないことから、今しか聞けないというトキ消費の一種であるとも言えます。
もう二度と同じ体験ができないという非再現性に魅力があるんですよね。
まとめ

今回はClubhouseが評判になっている理由を考察しました。
今の世の中の状況に非常に良く合ったサービスであることが、注目を浴びている一因であると感じています。
TwitterやInstagramといったメジャーどころのSNSまで成長するかはまだまだ未知数ですが、これからの動向に目が離せないですね。