転職の求人で見かけるクロスファンクショナルチームとは?

 
転職活動で外資系の求人を見ていると出てくるクロスファンクショナルチームって何ですか?教えてください。

クロスファンクショナルチーム(Cross Functional Team)という言葉を聞いたことはありますか?

これは何となく意味が分かりそうで分からないですよね。

しかし、外資系の求人を見ていると本当によく見かけます。

ですので、外資系に興味がある方は押さえておいた方が良いキーワードです。

また、外資系だけでなく、今後日系企業でもクロスファンクショナルチームでの仕事が増えていくのではと思っています。

この記事ではクロスファンクショナルチームについて詳しく掘り下げていきます。

クロスファンクショナルチームについて知りたい人
クロスファンクショナルチームとは

クロスファンクショナルチームとは?

はじめにクロスファンクショナルチームの意味を説明します。

クロスファンクショナルチーム(Cross Functional Team)とは、部門を横断して様々な能力を持ったメンバーからなるチームのことです。

短期的なプロジェクトの為につくる場合と、組織として常設する場合があります。

 
Cross Functional Teamの英語の頭文字をとってCFTと略すこともあります。

このクロスファンクショナルチームで取り組むプロジェクトの内容は、重要度が高いプロジェクトが多いです。

各部門の精鋭を集めて、経営課題の解決や新規事業の検討などを行います。

クロスファンクショナルチームのメリットは?

では、クロスファンクショナルチームにはどんなメリットがあるのでしょうか?

  • 各部門の知見が活かせる
  • 部門間の協力が得られる

それぞれ解説をします。

各部門の知見が活かせる

クロスファンクショナルチームでは、部門横断的にメンバーを集めます。

つまり普段はあまり接点がないメンバーと一緒に働くことになります。

そのメリットはやはり各部門がもっている知識・ノウハウが活かせる点です。

大企業では縦割りに組織が分かれていることが多いです。

そして、その問題の一つに情報がシェアされてない点があります。

せっかく各部門に知識やノウハウがあっても、他の部署と共有されていないのです。

他の事業部はまるで別会社のようで、何をやっているかよく分からない。同じ事業部でも別の部や課とは交流がほとんどないということも普通にあります。

クロスファンクショナルチームでは、そんな各部署が蓄積してきた貴重なナレッジを掛け合わせることによって、高度な課題に取り組んだり新規事業を考えたりします。

それがクロスファンクショナルチームに期待されていることです。

部門間の協力が得られる

よくある話ですが、大企業ではセクショナリズムが強く、自分の部署の利益を最優先に追及することがよくあります。

その問題としては、自部門の利益を追求することが、企業全体の利益につながっていない場合があることです。また、顧客第一で動かない組織もあります。

本来は各部署が自部門の利益優先ではなく、お客さまのことを考えながら、企業全体の利益を考えて動くべきです。

そういった各部門の垣根を超えた協力を引き出すことも、クロスファンクショナルチームの狙いの一つです。

特に大きな課題であればあるほど、一つの部門だけでは解決できません。

そこでは各部門の協力が必須になってきます。

なぜ今クロスファンクショナルチームなのか?

これからの時代ますますクロスファンクショナルチームが求められると思います。

その理由は下記の3つです。

  • 新規事業が必要だから
  • 高度化する課題への対応
  • グローバル化への対応

新規事業が必要だから

日本の市場は成熟しており、モノが余っていると言われています。

そんな状況では、既存ビジネスだけではなかなか売上が伸ばせません。

売上を伸ばすには、顧客ニーズを満たせていない新しい領域を開拓していく必要があります。

つまり新規事業が必要なのです。

そして、新規事業を創出するには、様々なバックグラウンドをもったメンバーの知恵(ナレッジ)を掛け合わせる必要があります。

これがクロスファンクショナルチームの求められる一つ目の理由です。

高度化する課題への対応

一つ目の理由に似ていますが、顧客の要求は日々高度化しています。

人や企業は今のニーズが満たされたら、今度はより高度なものが欲しくなります。

その様な高度化する課題に対応するには、もはや一つの部門だけでは対応できません。

もっと言うと、もはや社内だけでは顧客ニーズを満たせず、社外の企業とも連携する必要があります。

これがクロスファンクショナルチームが求められる二つ目の理由です。

グローバル化への対応

最後はグローバル化への対応です。

日本の国内市場は大きな伸びが期待できないので、多くの企業は海外事業に注力しています。

海外に進出して事業を伸ばすにはクロスファンクショナルチームが必要です。

進出の際は、商社、現地の販売代理店などと連携する必要があります。

また現地ニーズを反映した商品開発には、社内のR&D部門と連携が必要ですし、コスト削減にあたっては現地での製造検討も必要かもしれません。

このように海外ビジネスにはクロスファンクショナルチームが求められるのです。

クロスファンクショナルチームで求められる能力とは?

最後にクロスファンクショナルチームで求められる能力について説明します。

  • 専門性
  • リーダーシップ
  • 人を巻き込む能力

専門性

まずは専門性です。

クロスファンクショナルチームでは各部門の精鋭が集められ、それぞれの専門性を掛け合わせて新たな価値を創造していきます。

つまりメンバーには自分の得意領域である専門性が必要なのです。

逆に言うと何の専門性をもたないメンバーを集めても、何も生まれません。

得意領域をもっていることが必須なのです。

スペシャリストについては、プロジェクト単位の仕事とスペシャリスト【ジョブ型雇用とも関係】でも解説しています。

リーダーシップ

クロスファンクショナルチームにはリーダーが必要です。

ビジョンを示してチームを引っ張っていく人材が必要なのです。

クロスファンクショナルチームが取り組む課題は、今まで解決できなかったものや、ゼロイチで事業を起こすなど難しいものばかりです。

そんなプロジェクトでは何度も壁にぶつかり挫けそうになるでしょう。そんなときにメンバーの拠り所になるのが、リーダーが示すビジョンなのです。

またメンバーを励まし鼓舞することも必要です。

プロジェクトの成功にはリーダーの存在は欠かせません。

人を巻き込む能力

リーダーシップに似ていますが人を巻き込む能力も必要です。

クロスファンクショナルチームでは社内外の多岐に渡るメンバーを仕事をします。

ですので、周りの人の協力をうまく得ながら仕事を進めていく力は必須なのです。

周囲の人を巻き込む力については、仕事で周囲を巻き込む方法【ビジネスパーソンに必須】でも解説をしています。

まとめ

この記事ではクロスファンクショナルチームについて見てきました。

今後クロスファンクショナルチームでの仕事は多くなると考えられます。

こういった経験をしていると転職活動で有利になりますし、もちろん自分自身も大きく成長できます。

もし社内でそういったチャンスがあれば是非手を挙げることをおすすめします。

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