海外ビジネスをやっている筆者がこんな疑問に答えていきます。
日本企業の軸足が海外に移るなか、グローバル人材が求められています。
この傾向は今後も続くと思われ、好む好まないにかかわらず海外との関わりはますます避けて通れなくなっていきます。
この記事では「グローバル人材ってどんな人?」という疑問から、どうやったらグローバル人材になれるかまで詳しく解説をします。
なぜグローバル人材が必要か?

まず、なぜグローバル人材が必要とされているか背景をみていきましょう。
グローバル人材が求められる理由は、日本企業の主戦場が海外になったからです。
もちろん国内中心にビジネスをしている企業もありますが、成長を海外に求めている企業が増えています。
その理由は、国内経済が停滞しており、今後も人口減少や少子高齢化で大きな成長が期待できないからです。
今、海外でビジネスを伸ばすことができるグローバル人材が求められているのです。
グローバル人材とは?

では具体的にグローバル人材とはどういった人のことでしょうか?
私は「海外でビジネスをつくることができる人」と理解しています。
より具体的に言うと「企業の海外進出や海外戦略を成功させられる人」です。
グローバル人材に求められる能力は以下の通りです。
グローバル人材に必要な能力
- 語学力
- 異文化対応力
- リーダーシップ
①語学力
外国人とコミュニケーションを取るのに語学力は欠かせません。
そのなかでも汎用性が高いのはやはり英語です。
最近はアジアの国々でも若者を中心に英語を当たり前に話すので、英語が話せればビジネスができる地域が増えます。
アメリカやイギリスといった英語が母国語の国はもちろん、英語が母国語でないドイツなどの欧州各国、中国、韓国、インド、東南アジア各国でも国や人によってレベルに差はあるものの英語ができる人材は増えています。
なので私は何と言っても英語をおすすめします。
語学力がないと正直、海外でスムーズにビジネスができません。
ビジネスの基礎能力や専門知識も必要ですが、ある一定の語学力がないと海外ビジネスのスタートにも立てないです。
なぜなら相手と話すのにいちいち通訳が必要ですし、英語資料、メール、ネットから取れる情報も少なくなるので、語学力はグローバル人材に最低限必要です。
私の英語習得については、英語を独学で身につけてグローバルビジネスをしている話に書いています。
②異文化対応力
もちろん、語学力だけがグローバル人材の要件ではありません。
国が違えば考え方やビジネスの進め方も異なります。
日本流のやり方を押し付けていると仕事が思う様に進みません。
各国の文化を理解して柔軟に自分のやり方を変えていける異文化対応力が必要です。
まず人間関係をつくることを求める国、ロジカルにメリットを訴求する必要がある国、価格交渉でふっかけてくる国、時間にルーズな国など、各国の特性を理解しながらビジネスを進めなければいけません。
そういった異なる環境に適応していく人間力、タフさが求められるのです。
③リーダーシップ
日本人はリーダーシップを取るのが苦手だと一般的に言われています。
しかし海外ビジネスでは、待ちの姿勢やあやふやな指示では成功しません。
明確なビジョンや目標を示して、メンバーのモチベーションを上げながら、都度発生する想定外の課題に対応していく強力なリーダーシップが求められます。
ここまででグローバル人材に必要な能力3つについて解説しました。
これらの能力を開発するには、実務経験を積むことが欠かせません。
英語一つとっても単に流暢に話せればいいのではなく、同時にプレゼン能力・交渉力・論理的に話す力も鍛えなければいけません。
でないと社内で通訳だけをする便利な英語屋さんで終わってしまいます。
また、異文化対応力やリーダーシップも実務で揉まれない限りは身につかないと自分自身の経験から考えています。
グローバル人材のキャリア

ここではグローバル人材には、どんなキャリアの選択肢があるかを解説します。
グローバル人材になる為のキャリア
- グローバル日系企業の海外担当
- 外資系企業
ここでは最も良くある2つのパターンを紹介します。
厳密にはこれ以外のキャリアパスもあるものの、代表的なものを紹介します。
①グローバル日系企業の海外担当
グローバルに事業を展開している日系企業で海外ビジネスに携わります。
そのなかには大きく、日本から海外事業をオペレーションする立場、海外に駐在する2つのパターンがあります。
日本から海外事業をオペレーションする立場の代表的な職種は海外営業です。
メーカーや商社によくあります。
海外駐在者のよくあるパターンは、その海外営業などで日本で海外ビジネスの経験を積んだ後に、現地に駐在して現地で働くことです。
②外資系企業
日本で事業を行っている外資系企業に勤めます。
この場合の顧客は国内企業になりますが、海外の本社とのやり取りという点で海外との接点が生まれます。
また、日本国内で成果を出し、海外の本社に異動になるパターンもあります。
ただし外資系企業でも営業など、本社とのやり取りがないポジションもあります。
その場合、グローバル人材の経験は積めないので注意が必要です。
グローバル人材の経験を積むには?

ここではグローバル人材の経験が積める海外事業に携わる方法を説明します。
まずは社内で海外事業を行っている部門に異動できないか確認しましょう。
希望の部署に異動する方法は、希望の部署に異動するにはどうしたらいい?で解説しています。
海外事業をやっていなかったり、異動が難しい場合は、転職も視野に入れましょう。
転職の良いところは、新卒と異なり、部署や職種が指定できる場合が多いことです。
つまり、海外事業部や海外営業といった形で募集をしているのです。
ただし、海外に関わるポジションでは、英語力や海外事業の経験が求められるのが一般的です。
海外事業の実務経験を求める企業については、その経験が無ければどうしようもありません。内定をもらうのはなかなか厳しいと思います。
もし海外事業の経験がなければ、まずは未経験可の企業へ応募して経験を積むなどの対応を取っていきましょう。
その他には、難易度が高いものの、他の能力ややる気をアピールして海外事業の経験のなさをカバーすることも考えられます。
また、確実ではありませんが、まずは国内事業で入社をして、海外事業部への異動を狙う方法もあります。
まとめ

今回は今後ますます需要が伸びると思われるグローバル人材について解説しました。
これからは私たちの競争相手は日本人だけではなくなります。
日本の市場が大きかった過去は日本のなかだけのビジネスで十分に食べていけ、そもそも日本人であるというのが私たちの強みでしたが、今後はそうではなくなっていくと考えられます。
「同じ土俵で外国人と勝負しても勝てるか」という視点が必要になるでしょう。
グローバル人材を目指して、今からアクションを起こしてもらえればなと思います。
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