こういった疑問にこたえていきます。
証券会社でのリテール営業という職種は良い営業成績を上げれば、それだけ見返りがあります。
例えば、ご褒美旅行へ行けたり、ボーナスでしっかり評価されたりと高収入やそれ以外の経験を得られます。
実際、大手証券会社リテール営業で一定の成績をおさめることにより、優績者としてアメリカでの研修、国内高級ホテルや旅館へご褒美旅行、ボーナスでは同期トップの金額をもらえました。
とはいえ時代の変化の波が激しい今、刻一刻と証券会社での働き方や報酬も変わってきていますし、ご想像の通りハードな面もあります。
この記事では、証券会社について理解してもらえるように、少し前の経験にはなりますが、業界としての特徴や仕事内容などの一般的な部分を解説します。
証券会社リテール営業の仕事内容

まず初めに証券会社がどんな仕事をしているかについて説明します。
ここでは営業手法や具体的に売っているものについて解説します。
どんな営業スタイル?
まずは証券会社リテール営業の仕事内容を説明します。
営業スタイルとしては、しっかりと足を使う泥臭い営業です。
特に新規顧客開拓は、商品リーフレットに自己紹介文や名刺をつけてポスティングすることから始まり、見込み客リストに電話をかけるスタイルでした。
今ではそのようなやり方はしないのかもしれませんが、100件あたって、やっと1件新規口座開設できるかどうかという非常に厳しい世界です。
何を売っているの?
売っているものについて少し専門的なことを書くと、新規開拓ではリスクの低い個人向け国債の案内から始まり、もう少しリスク許容度のある方には毎月分配型の投資信託を提案します。
リタイア後に毎月のおこづかいが出るといった顧客の一定のニーズもあり、提案しやすいのが分配型投信です。
分配型投信は買い付け時に手数料がかかるものが多く、そこで証券会社は利益を得られます。
また保有している期間中に信託報酬のかかるものがほとんどで、利益の有無にかかわらず、お客様の資産からその分が差し引かれます。
証券会社としては投資信託を購入してもらえることが利益になるので、ここを重点的に提案することが多いのです。
また、債券売買や為替の売買、保険の提案でも手数料が発生します。
そして、証券会社の代表的商品が株です。
今は規制が厳しくなっていると聞いていますが、昔は株式売買をメインの収益にしている営業パーソンもいました。
昔から証券会社で取引をしているような、ある程度投資経験のあるお客さまが株の売買をしていた印象です。
ここまでで書いたように証券会社のほとんどの収益は手数料です。
それを稼げない営業パーソンは肩身の狭い思いをしたり、上司に指導を受けるなどなかなか厳しい状況になっていきます。逆に稼げさえすれば、清々しい空気が吸えるのが証券会社です。
証券会社のメリット

冒頭にも書きましたが、良い成績をおさめ会社に貢献できればボーナスで他の社員と差がつきます。
また表彰などで海外研修に参加でき、そのなかでは普段では乗れないような豪華クルーズ船に乗れたりホテルに泊まれたりしました。
こういった点に魅力を感じる人も多いと思います。
ただ私が思う証券会社の一番のメリットは「金融知識がつく」ということです。
今現在、世界中のマーケットは荒れ気味です。
そんなときでも、比較的冷静な目で見ることができますし、少なくとも証券会社や銀行に行って、そのときに出会った営業パーソンのアドバイス通りの投資をするという選択はしないで済みます。
人に言われるがままではなく、自分の頭で投資すべきかどうか判断できるようになりました。
証券会社で働けばそういった知識含め、金融商品の仕組みを知ることができます。
証券会社のデメリット

証券会社のデメリットで私が思いついたのは、やはり営業のノルマに追われて苦しい思いをすることです。
会社にいて給料をもらう以上は利益を出す必要はあるものの、傾向的には真面目な人ほど考えすぎてしまい、しんどくなるのがこの業界の特徴です。
もし、精神を病んでしまいそうな時は、休職するなり転職するなり早めに考えておいたほうが良いです。
証券会社に向いている人

ここまでで証券会社のメリット・デメリットは分かってもらえたかと思います。
では、どういう人に向いている業界でしょうか?
それはズバリ、自分を責めずにいられる人です。楽天家というのですかね。
ノルマをこなせなくても利益をもたらせなくても、割とあっけらかんと過ごしていける人だと思います。
また、目標や数字を追いかけることが好きな人も向いています。
まとめ

証券会社は成果を上げれば、それだけ見返りがある魅力がある反面、成果を出せないと辛いことが分かってもらえたかと思います。
近年はネット証券が台頭し、業界の構造が大きく変わってきています。
またこのようなご時世なので、今後マーケットがどうなるかも不透明です。
しかし、証券会社は金融経済のダイナミズムに触れることができる、とてもエキサイティングな業界かと思います。
もし証券会社への転職をお考えでしたら、後悔がないように、メリット・デメリット、そして何よりも向き・不向きを考慮して決断頂ければと思います。
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