スキルが身につかないなら転職すべきか?

 
今の仕事では何のスキルも身につかない。いっそ転職した方がいいのだろうか?

こんな悩みはないでしょうか?

調整や雑用など、スキルが身につかない仕事ばかりしていると不安になりますよね(実はそういった仕事こそ大事なのですが、それはまた書きます)。

この記事では、スキルが身につかない会社から転職すべきかについて説明をします。

私が転職した理由の一つがまさにスキルを身につけるためでした。そして、転職した結果、期待していたスキルを習得できました。

こういった体験談も踏まえながら、スキルを身につけるために転職すべきかについて解説をしていきます。

スキルが身につかない会社で働いていて不安な人
スキルが身につかないなら転職すべきかどうか

スキルが身につかないなら転職すべきか?

スキルが身につかないなら転職すべきか?

この答えはケースバイケースです。

歯切れが悪いのですが、実際に転職すべき人もいますし、今の会社に残るべき人もいるので一概には言えないのです。

この考えについて以下の流れで説明をします。

  • 会社は学校ではない
  • 何のスキルを身につけるか?
  • 今の会社では本当にダメか?
  • スキルアップのための転職
  • 私の転職体験談
  • 今なら副業という手もある

この記事がみなさんの今後のスキルアップに関するヒントになればと考えています。

会社は学校ではない

まず大前提ですが、会社は学校ではありません。これは忘れないようにしたいです。

たしかに仕事を通じて学べることはたくさんありますし、むしろ仕事でしか学べないことがあると私は考えています。

本当に実戦で使えるスキルは仕事を通じて身につきます。

例えば、いくら営業のやり方を研修や本で学んでも、実際に営業をやってみないと、営業スキルは身につきません。

営業をやった経験がないと、当然、転職活動でも営業スキルをアピールできません。

転職活動で問われるスキルは、研修や本で学んで得た知識ではなく、実際の仕事で成果を出したものだからです。

このように仕事を通じて本当に使えるスキルは身につきます。

一方、会社が人を雇うのは、従業員にスキルを身につけてもらう為ではありません。

会社としてはシンプルに成果を上げて欲しいのです。

営業の例で言うと、営業活動をして実際に売上や利益を上げて欲しいのです。

その為に必要なスキルを身につけてもらう為に、研修を用意したり、OJTで先輩が後輩に実地で教えたりするのです。

まずは大前提として会社はスキルを学ぶための場でない認識をもちましょう。

あくまで成果を上げる場です。

一方で、スキルが身につかない会社というのは、個人にとっては辛いのが現実です。

なぜなら昔のように終身雇用で一生安泰ではなく、いつ今の会社を離れないといけない状況になるか分からないからです。

そんなときに社外で通用するスキルが何も身についていなかったら、今と同じ様な待遇の職が得られなかったり、最悪働き先が見つからなかったりという不安があります。

また、やはり人間は成長したい生き物であると私は考えています。

去年はできなかったことができるようになった。それで成果を上げられるようになって、感謝されたり評価されたりするとシンプルに嬉しいものです。

長々と書きましたが、結論としては、会社はスキルを身につけるのを目的とした場ではないが、個人のキャリア開発や成果を上げるにはスキルアップは必須ということです。

まとめると以下の通りです。

  • 会社はあくまでも成果を上げる場所
  • 成果を出すにはスキルアップが必要
  • 市場価値向上にスキルアップが必要
  • 成果を上げながらスキルも習得する

では次からはこの考えをベースに、今の環境でスキルが身につかない人がどうすべきかについて説明をしていきます。

何のスキルを身につけるか?

「スキルが身につかないから転職をするしかない」と結論付ける前に、まずは何のスキルを身につけたいか考えましょう。

やみくもに転職しても、また同じ結果となり、スキルが身につかないと落胆してしまう可能性があります。

なので、自分の目指す分野で仕事ができる人になるには、どういったスキルを身につける必要があるかをリストアップするのです。

スキルは専門知識のテクニカルスキルが思い浮かぶでしょうが、仕事は総合力なので、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルも鍛える必要があります。

スキルの種類については、転職でPRできる強みを伸ばす方法【スキルの整理と強化】で解説をしています。

社内にそういった目標になるロールモデルがいれば、その人を観察して、その人がもっている強みをリストアップするのもおすすめです。

例えば、私が昔憧れた超絶できる営業の先輩はテクニカルスキルとしての商品知識はもちろんありましたが、向上心やリーダーシップといったヒューマンスキルにも長けていました。

そういった人が身近におらずどんなスキルが必要か見当がつかなければ、その仕事について解説している書籍を読んだり、ネットで検索したりして当たりをつけていきます。

身につけたいスキルがリストアップできたら、改めて働く場を考えましょう。

今の会社では本当にダメか?

働く場でまず考えたいのは、今の会社では本当にダメかということです。

転職も手段としてはありですが、まずは今の環境でスキルアップできないかをもう一度見るべきだと考えています。

なぜなら今の会社では、社内の人脈、自社の商品知識、社内ルールの理解、社内ITシステムの理解といった転職するとリセットされてしまう項目について、時間をかけて築いているはずだからです。

転職するとそれらがリセットされるので、スキルアップできると思っていたにもかかわらず、そのキャッチアップに時間がかかってしまって、思ったようにスキルを向上できなかったということにもなりかねません。

社内でスキルが身につけられないかを探すポイントは以下の通りです。

  • 今の部署でスキルアップできないか
  • 部署を異動することができないか

今の部署でスキルアップできないか

初めに考えたいのは、本当に今の部署ではスキルを得られないかということです。

仕事を受け身でやっていては、たしかに身につきません。

上司に指示されたことだけをやっていたら、そうなります。

しかし、仕事は自分でつくることもできます。

例えば営業をやっている人がマーケティングスキルを身につけたいのであれば、営業の視点から考えたマーケティング施策を企画して、マーケティング部に逆提案したり、自分がリーダーとなって実行したりすることもできます。

そういった仕事では、施策を立案する企画力、上司に説明して了承を得る交渉力やプレゼンテーション力、社内のメンバーを巻き込んで事業を進めるリーダーシップが身につきます。

上司の許可は必要ですが、今の職場でも自主的に動くことで、スキルが身につけられる仕事ができないかをまず考えましょう。

前述の通り、会社は私たちのスキルを身につけるための場ではないので、単なるスキルアップが目的だと許可は下りないかと思いますが、会社の売上や利益に貢献できる施策であれば承認されるとも考えます。

つまり、会社の課題を見つけ、それを解決する施策を立案するのです。

もちろん、これは簡単なことではありません。今の仕事にプラスで仕事が増えるので負荷もかかりますし、周囲の説得も必要です。

しかしこういった新しい仕事をつくることで、今のスキルが身につかないルーティンワークから解放される可能性すらあります。

部署を異動することができないか

もし今の部署では希望の仕事ができない場合は異動できないか探ってみましょう。

サラリーマンの異動希望はなかなか思い通りにいかないものですが、その確率を少しでも上げるアプローチはあると考えています。

それには、異動の意思決定に関わる人アプローチをして異動につなげる方法や、社内公募制度を活用する方法があります。

その方法は、希望の部署に異動するにはどうしたらいい?で詳しく解説しています。

確実に希望が叶うわけではありませんが、やってみる価値はあるはずです。

スキルアップのための転職

今の会社ではやはりダメそうなら、転職を検討するのもありだと考えます。

なぜなら実際に私も転職によって、英語や事業開発といったスキルを身につけることができたからです。

ただし、ここでも単にスキルアップがしたいから転職したいでは、企業から内定をもらうのは難しいです。

企業は自社の事業を成功させるのに、足りない人材を補充しようと考えています。

そこに「単にスキルアップがしたいから」という転職理由・志望動機では、入社させようとは思わないでしょう。

なぜなら、そういった人はスキルを身につけたら、また辞めてしまうからです。

やはり、その企業の事業に貢献ができる能力が必要ですし、その企業でないといけない志望動機を話して、自分は長く働く意思があることを伝えなければなりません。

私の転職体験談

ここで私の体験談を少し書きます。

私は海外とビジネスをしたい想いがありましたが、留学や駐在の経験もなく、当時は英語のスキルも十分ではありませんでした。

そして最終的には、独学で勉強をしても英語力がなかなか伸びない現状から、自分一人でやっていても限界があるという結論に至りました。

その結果、転職で日常的に英語を使える仕事に就くことを目指したのです。

転職活動の後、海外営業として転職することに成功しました。そして、日々英語を使う環境で働くことでビジネス英語のスキルを身につけることができました。

転職して実感したのは、やはりスキルは実務を通じて身につけるのが手っ取り早いということです。

仕事で使うようになると自動的に毎日仕事で学ぶことになります。強制力が働くのでやらざるを得ませんし、クオリティも求められるので努力もするようになります。

ただハッキリ言って初めの数年は英語力のキャッチアップがかなりきつかったです。

海外から携帯に電話がバンバンかかってくるも、言っていることが分からない。大勢が参加する電話会議で発言を求められるも、英語が上手く話せない。こんな感じでした。

これはなかなかの恐怖です(笑)

しかし、こういった過酷な状況が「何とかしないとヤバい」という英語学習のモチベーションになったのです。

結果、英語力も急激に伸びました。このように得たいスキルが明確であれば、転職という手段を使って身につけることが可能です。

もちろん、英語を身につけただけではなく、元々スキルとしてもっていた営業力やコミュニケーション力を活かして仕事でも成果は出していました。

その際は足りない英語スキルを前述した他の能力で補いつつ、英語も電話の後は誤解のないように確認のメールを送ったり、分からなかった電話会議は議事録を作って確認したりして実力不足をカバーしようとしていました。

そして、英語力も身につけたことで、より成果を出せるようになり、会社にも貢献することができました。

今なら副業という手もある

ちなみにスキルアップには、今の会社でそれにつながる仕事をする選択肢、転職をする選択肢の他にも、副業という手が今ならあります。

副業解禁をする企業が増えています。

本業の傍らで、自分の興味のある分野の仕事を副業として始める選択肢もありです。

特に今はリモートワークで通勤時間が減っている人もいると思うので、浮いた時間は有効に使っていきましょう。

副業でやるメリットは本当に自分に向いているか試せるということです。本業で主要な生活費は稼いでいるので、副業は興味がある分野にチャレンジできます。

まず副業でやってみて手応えがあればそれを本業にしていく。そんなアプローチもあると考えます。

まとめ

この記事ではスキルが身につかないなら転職すべきかについて解説をしました。

転職すべきかどうかは、その人が置かれた状況次第でありケースバイケースです。

まずは獲得したいスキルを明確にしたうえで、今の職場でスキルアップができないかを考えてみましょう。それが不可能な場合は転職や副業という選択肢もあります。

ただし大前提として会社はあくまで自分の能力で成果を出す場であるということは忘れないようにしましょう。

成果を出して貢献しつつ、スキルを身につけていきましょう。そうすることで、より成果を出せるようになりますし、個人としてのキャリアにもなります。

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