仕事で板挟みになることって、よくありますよね。私は職業柄、間に入って調整をすることが多かったので、板挟みになることが良くありました。
今回は新人時代の悩める自分にアドバイスするつもりで、記事を書いていきます。うまく調整ができず悩んでいる方、必見です。
仕事の板挟みの解決方法

仕事で板挟みになることってよくありますよね。例えば、こんな状況です。
- 値下げを要求するクライアントと、値下げに応じないと突っぱねる製造部門の板挟みになるメーカー営業
- 品質トラブルの際に、メーカーの責任と言う顧客と、顧客の使い方が悪いと言うメーカーの板挟みになる商社
- もっと売上をあげるように指示をする上司と、もうこれ以上はできないと言う部下の板挟みになる中間管理職
私も昔の記憶がよみがえってきて胃がキリキリしてきました(笑)
どちらも折れてくれないと、その間で右往左往することになり辛いです。
今回は私が長年の実戦で習得した解決方法をお伝えしていきます。
- Win-Winとなる提案を考える
- 信頼を積み重ねる
- 交渉の場に関係者を引き合わせる
Win-Winとなる提案を考える

板挟みになって苦しんでいるときにこんなことを考えていないでしょうか?
- なんとか頭を下げてお願いをしよう
- 言われたことを伝えにくいな。うまい言い方はないかな
これでは目の前の状況を何とか切り抜けることしか考えていません。

しかし、板挟みの状況では、図の様に両者の利害が対立しているので、泣き落としや、少しうまく言うぐらいでは解決できません。そんな簡単な問題なら、そもそも板挟みにまでならないのです。
ここで最も良くないのは、言われたことをそのまま伝えることです。そのまま伝えるだけなら誰でもできます。何の付加価値も生んでいません。
解決にもっていくポイントは、全員がWin-Winとなれる解決策を考えて、提案をすることです。
板挟みになる程の状況ということは、簡単な要求ではないのでしょう。要求する方も、難しいことは分かって言っている場合が多いのです。
しかし、ただ単に「できません」では事態が収まりません。
ここが腕の見せ所で、双方にとって100点の答えではないにせよ、知恵を絞ってできるだけWin-Winとなる提案をするのです。
Win-Winとなる提案をするには、まず要求している背景をしっかり理解しましょう。なぜ、そういった要求をしているかを知ることで、別の解決策が思い浮かぶかもしれません。
また、同時に落としどころも探っていきましょう。双方、ここまでなら妥協できるという範囲があります。それを探って落としどころを見つけていくのです。
どこかで折り合いをつけないと関係者全員が困りますので、私の経験上、前向きな提案をすることで、事態が解決に向かうことがよくありました。
信頼を積み重ねる

同じような対応をしていても、Aさんでは収まらないのに、Bさんだと丸く収まる場合があります。
この違いは何でしょうか?
私は信頼の違いだと思っています。
「あの人が言うから仕方がないな」「いつも世話になっているから仕方がないな」と思ってもらえるかどうかがポイントです。
こういった信頼は短期間では得られません。長い時間をかけて築いていく必要があるのです。
信頼を得るには以下のような事を心がけましょう。
- 言われたことはすぐにやる
- 嘘をつかない。言い訳をしない
- 厳しい状況になっても逃げない
こういったことを一回だけではなく、常にし続ける必要があるのです。そうすることによって信用貯金がたまっていきます。
こんなの当たり前と思うでしょうか?
いえ、ほとんどの人ができていません。だからこそ、こういった当たり前のことをしっかりできる人は絶大な信頼を得て、仕事が上手く回るのです。
板挟みの状況になっても、不思議と丸く収まるのです。
交渉の場に関係者を引き合わせる

最後は少しテクニック論です。
どうしてもうまくいかない場合は、双方を直接交渉の場に引き出しましょう。
あなたという調整役が間にいるので、双方言いたいことを言っているのです。
しかし、直接相手を目の前にすると、なかなか言いたいことを100%言いづらくなることもあります。お互い譲歩してまとまる場合もあります。
ポイントはこういった双方を引き合わせる場の持ち方です。
「もう直接話してください」だと無責任と思われあなたの評価が下がりますので、うまくセッティングをする必要があります。
まとめ

この記事では板挟みになった際の解決方法を解説しました。
仕事をしていると板挟みになるケースは多く、これは年次が上がっても続いていきます。経営者ですら株主と従業員の板挟みになります。
板挟みになった際に思考停止をして苦しまないよう、解決に向けた戦略を知恵を絞って考え提案していくことが必要です。
板挟みはしんどいですが、修羅場を経験し解決していくことでビジネスパーソンとして成長でき、少々のことには動じなくなっていきます。
この記事も参考に、苦しい板挟みを攻略してもらえればと思います。