30代でマネジメント経験なしでも転職できる?【アピール方法あり】

 
気付けばもう30代。転職しようと思ったけどマネジメント経験を聞かれてしまった。管理職の経験がない場合はどう答えたらいいんだろう?

こんな悩みに答えていきます。

日系の大企業に勤めている方に多い悩みかなと思っていますし、実は私も全く同じ質問を面接で受けて、上手く答えられなかった経験があります。

「大企業だとそもそも管理職は最速でも40代だし・・・」と思いますよね!

この記事ではそんな経験を活かし、30代のサラリーマンが転職活動でマネジメント経験を問われたときのアピール方法について徹底解説をします。

30代で転職をしたい人
30代の転職でマネジメント経験を聞かれたときの対処方法

30代でマネジメント経験なしでも転職できる?

30代でマネジメント経験がなくても転職は可能か?

まずその答えを書くとYesです。

なぜなら私も30代で転職しましたし、周りも30代でマネジメント経験がなくても転職している人がたくさんいるからです。

「そんなのは分かっているよ。でもマネジメント経験があるかって聞かれたら、どう答えればいいかを聞いているんだよ」との声があるかと思います。

この記事では、「そもそもなぜマネジメント経験を聞かれるのか?」といった前提をクリアにした後で、対応方法を解説していきます。

それでは行ってみましょう!

なんでマネジメント経験を聞くの?

まずはなぜ企業がマネジメント経験を聞くのか、その理由を押さえましょう。

その理由は、ズバリ応募者にマネジメントを期待しているからです。

つまり、自分一人の成果を追求するだけでなく、もう一段視座を上げて、人を活用して組織の目標を達成することを期待しているのです。

30代になれば与えられた自分の仕事をこなすだけでは十分でなく、チームとしての成果を上げることが求められるということです。

ではマネジメントでは具体的にどういったことをするのでしょうか?

経営学の大家であるドラッカーは「マネジメント【エッセンシャル版】 基本と原則(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)」の中でマネジャーの仕事を以下の様に書いています。

あらゆるマネジャーに共通の仕事は五つである。①目標を設定する。②組織する。③動機づけとコミュニケーションを図る。④評価測定する。⑤人材を開発する。

こういった仕事をすることで組織としての成果の最大化を図るのです。

例えば営業であれば、①営業目標を設定して、②各人の適性や強みを見ながら担当をつけ、③各メンバーのモチベーションを上げたり、課題を聞いて解決したりしながら、④営業数字を見ながら対策を取り、⑤各営業パーソンの能力開発を行うのが仕事と言えます。

いかがでしょうか?

ここまでで「マネジメント経験をなぜ聞くのか?」と、マネジャーの仕事内容から「マネジメントとは具体的に何か?」が理解いただけたかと思います。

しかし、ここでまた不安になってきていませんか?

 
これって完全に管理職の仕事ですよね。管理職ではない私はやっぱりマネジメント経験は持っていない。どうしたらいいんだろう。

では次からはいよいよ「マネジメント経験はありますか?」と聞かれたときの答え方について解説をします。

管理職経験がない人の対応方法

マネジメント経験を語るのに課長や部長といった管理職の経験があれば良いのですが、企業によって出世のタイミングは異なっており、そういった経験がない人も多いかと思います。

その場合は、自分一人でした仕事ではなく、チームをまとめた経験を語りましょう。

例えば、以下の様な経験は使えます。

  • 新入社員や後輩の教育・指導をした経験
  • プロジェクトマネジメントを行った経験

こういった経験のエピソードを語ることでマネジメントスキルをアピールできます。

それぞれ解説します。

新入社員や後輩の教育・指導をした経験

例えば教育主任として新入社員を育成した経験はないでしょうか?

また、管理職でなくても、後輩の教育や指導をした経験はないでしょうか?

特に新入社員の教育では、目標を設定して、その目標とするレベルに期限までに到達できるように成長度合いを見ながら、指導していきます。

その過程はモチベーションアップを図ったり、困っていることを聞いて解決したりと、マネジメントに類似する経験と言えます。

今までのキャリアを振り返って、該当する経験がないか探してください。

プロジェクトマネジメントを行った経験

プロジェクト管理をプロジェクトマネジャーとして実施した経験はないでしょうか?

これはIT業界に多いのですが、プロジェクトマネジャーは、プロジェクトの初期段階では顧客と開発内容・予算・納期を決め、それに合わせた開発スケジュールを立案し、実行するチームを作ります。

その後、実際に開発に入るとチームをまとめながら、品質・費用・納期を管理します。顧客との窓口も務め、課題が発生したらその解決を図ります。

プロジェクト完了後はレビューを行い、問題点を洗い出し、対策や評価を行います。

これらの過程ではチームメンバーの管理や、場合によっては顧客との交渉もします。

このプロジェクトマネジメントも、マネジメント経験に類する経験として言えます。

ここまでで、管理職経験がない人も類似した経験をアピールすれば良いことが分かってもらえたかと思います。

それでは次からは、面接での実際のマネジメント経験の説明方法を解説します。

マネジメント経験の説明方法

ここではいよいよマネジメント経験の説明方法について解説します。

マネジメント経験を説明する際のポイント

説明には以下の3つのポイントを入れるようにしましょう。

  • マネジメントの対象(どんな人を何人)
  • 何を目標にどのようにマネジメントしたのか
  • どのような成果を上げたのか

この説明にはエピソードを盛り込みましょう。エピソードを具体的に語ることで、あなたが実際どの様にマネジメントしているかを面接官がイメージできます。

そうすることによって、面接官はあなたのマネジメントスキルを把握できるのです。

また、面接官は自社での再現性も気にしています。それはいくら前職で素晴らしい結果を出していても、自社で成果を出せなければ意味がないからです。

あなたのマネジメントに関する経験やスキルが、志望先でも活かせることを理解してもらうために、結果だけではなくプロセスもしっかりと説明しましょう。

マネジメント経験の例

マネジメント経験を説明する例文についても掲載します。

課長代理として同じ営業グループの若手メンバー5名のマネジメントを行っています。各メンバーが自分自身で営業活動を遂行できることを目標に指導をしています。そのなかで私が工夫しているのは、仕事の進め方を自分で考えてもらっている点です。若手の育成のために、あえて答えを教えないようにしています。人によってはそれで業務に時間がかかったり、失敗したりすることもありますが、その試行錯誤によって学び成長することができていると感じています。成果としては、5名全員が目標としていた業務レベルに到達し、グループの売上としても目標比120%を達成することができました。

いかがでしょうか?

上記の例は前述した3つのポイントが入っていることが分かるかと思います。

一度、ご自身のマネジメントの経験を棚卸しして、マネジメントスキルを説明できるエピソードを選んでください。

マネジメントについてよく聞かれる、以下の質問への回答も考えておきましょう。

これは私の経験にも基づいています。

  • マネジメントするうえで苦労したことは?
  • 指示を聞かない部下がいた場合にはどう対応する?
  • やりたい仕事ができないという若手にはどう対処する?
  • 年上のマネジメントをするうえで気をつけていることは?

まとめ

この記事では30代でマネジメント経験のない人が、面接でマネジメント経験を問われた場合の対応策について解説をしました。

管理職の経験が無ければ、類似の経験でマネジメント経験のアピールをしましょう。

そして、その説明では本記事で解説した3つのポイントを盛り込んで、あなたのマネジメントスキルを面接官がイメージできるように話しましょう。

最後に当たり前のことですが、仕事は一人ではできません。チームワークで進めるなかで、チームの成果を最大化させるマネジャーの果たす役割は大きいです。

日本の大企業では管理職になる年齢が遅いこともあり、30代でマネジメント経験が積めずに悩んでいる方も多くいると思います。

それは転職市場での市場価値にも大きく関わってきます。

その企業での管理職に昇進する年齢が決まっている中で、どうしようもないところもあるので、その場合はマネジメント経験に類似する経験を主体的に積み、経験値を増やしていきましょう。

まずはできるとこからやって、自分の能力を高めていく。このアプローチが重要だと考えています。

30代の転職について書いた、30代は転職のラストチャンス?も参考にしてください。

天職キャンプのオススメ

キャリアや転職の本を読みあさった私のオススメ本を紹介します。

これからの激動の時代にどう働くかについて非常に参考になる本です。

画像からAmazonのリンクに飛べます。