「経験が大事」「何事も経験」とよく耳にしないでしょうか?
実際、仕事において経験は大事です。
しかし、私ははじめそれを本当の意味で理解していませんでした。
「そりゃ大事だろうけど、本やネットでも学べるのでは?」と思っていました。
私と同じように考えている方もいるのではないでしょうか?
しかし、年次を重ねるなかで、それこそ色々と経験をして「経験の大切さ」が腹落ちしたので、その考えを伝えていきます。
経験が大事な理由は深さ

最近はネットやSNSと以前よりも情報が簡単に手に入るようになりました。
その分、より経験が重視されるといいます。
しかし、なぜ経験が大事なのでしょうか?
ズバリ、経験が大事な理由は「深さ」だと考えています。
例えば新規事業を立ち上げるとき、経験がある人を集めようとします。
それは経験者は単に知識を持っている人よりも、深く理解しているからです。
新規事業の経験がある人は、その過程で様々な困難に直面しています。
なかなか新規事業が承認されない、思ったより売上が伸びない、ずっと赤字が続く、社内で抵抗勢力が現れる、営業が積極的に売ってくれない、クレームが発生した・・・。
当事者としてそういった様々な課題に直面し乗り越える経験をすることで、本当に使えるノウハウがたまっていきます。
そのノウハウをセミナーや書籍でも学ぶことはできますが、自分で経験をしてみないと、浅い理解でしかなく本当に深い意味で身にはつかないのです。
一方、自分が経験することで身につけた経験は、実戦で使えます。
一度経験して乗り越えていれば、また同じ事態に直面した際も乗り越えられるでしょう。経験を活かして、もっと上手く対応できます。
また、その知識を自信をもって人に伝えることができます。
聞いている方からしても、実際の経験を基に話をされるのと、本の知識で話をされるのとでは、話の深みが異なり信頼感・納得感が全く違います。
経験が大事な理由は判断

また、経験することで自分自身が見えてきます。これは仕事選びの話です。
自分に合う・合わない、好き・嫌いといった嗜好は、実際にやってみて深く理解したことで腹落ちします。
その結果、視野がひろがり「自分にとって違うからこの分野はこれ以上はやめておこう」や「面白いのでもっと深めていこう」という判断も可能になります。
判断ができるのは深く理解したからです。
深く理解できていない状態では判断する材料が自分の中で揃っていません。
理解してはじめて、判断ができるレベルになるのです。
例えばマーケティングの仕事は人気です。
しかし実際にやってみると合わないという人もでてきます。
想像していた華やかな仕事だけではなく、データの収集・分析など、思ったよりも地道な作業の積み重ねということが分かります。
そこから、もっとお客さんと話がしたい。コミュニケーションを取りたいと営業の仕事に興味をもつ人もいるでしょう。
これは今までは単なる憧れだった仕事を実際にやってみることで深く理解し、合う・合わないを判断できるようになったのです。
経験のデメリット

一方、経験にもデメリットはあります。
経験をすることで、辛い思いをする、傷つく、挫折する可能性があります。
新しい経験をすることで、こういった事態に直面する可能性があります。
しかし、ある意味で、だからこそ人生は面白くなる。つまり人生に深みが出てくるのではないかなとも思います。
私もいろいろ経験することによって、良いこと、悪いことがありました。
経験をする前に「こっちの道を行くと成功できる」と分かっていれば、どんなに良いだろうと何回も思いまいた。
しかし、そんな将来のことは現実的には分かりません。
また、その悪いことも将来振り返ったときに、良かったと思える可能性もあります。
物事の良し悪しはその瞬間では分からないんですよね。
今は最悪な出来事でも、それをきっかけに奮起をして中長期で大きな成果を上げられれば、良いきっかけだったと振り返ることができます。
やはり何事も経験なのかなと思いますし、そういう風に未来をつくっていくのは常に自分自身なんだと思います。
単なる失敗で終わらせるか。その失敗を成功に変えるかは自分次第なのです。
失敗については、失敗して良かったことでも自分の経験を書いています。
まとめ

この記事は20代の若手サラリーマンに向けて書きました。
もっと言うと昔の自分自身に向けて書いた記事です。
それはいろいろ経験をすることで確実に自分の糧になったなと実感できるからです。
そのなかには辛かった仕事もありましたが、今振り返ると良かったと思えます。
もう一度そのハードな仕事を経験するかと言われると断るとは思いますが(笑)。
社会人になってキャリアをスタートさせた国内営業ではお客さま、上司、先輩、スタッフに厳しい指導を受ける毎日でした。
日々の業務に自信が持てなかったので人の顔色を常に窺っていましたし、慣れない調整業務・交渉事は本当に辛かったです。
その後、海外の仕事をしますが、順風満帆なことは一切なく日々目の前の仕事と格闘する毎日でした。
正直、体力的にも精神的にも辛かったです。
しかし、今振り返ると、そういった日々の実戦で学んだ経験が着実に身についており、自分の仕事力の土台になっていることが分かります。
そういう意味では、あの辛い日々にも意味があったと今は思えます。
この記事では「経験が大事」ということを伝えたくて書きました。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。