こんな疑問にこたえていきます。
FinTechをはじめとした〇〇TechやX-Tech(クロステック)という言葉を最近よく耳にするかと思います。
〇〇TechやX-Tech(クロステック)とは、最新のテクノロジーを活用し、既存産業に新たな価値や仕組みを提供することです。
この記事では、そんな〇〇TechやX-Techは転職先として有望かを解説します。
最新のテクノロジーに興味がある方、成長業界で働きたい方は必見の記事です。
〇〇Tech、X-Tech分野は転職先としてどうか?

結論からいうと、〇〇Tech、X-Techと呼ばれる分野は、転職先候補の一つとして検討すべきというのが私の意見です。
なぜなら、DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれ、テクノロジーによる既存産業の効率化や、新しいビジネスの創出は今後も続くと考えられるからです。
つまり端的にいうと、関連分野の需要が伸びると考えています。
背景には、センサー、IoT、ビッグデータ、クラウド、5G、AI、セキュリティといった技術の進歩があります。
技術の進歩で、今まで構想はあったものの実現できていなかったことが、現実となってきているのです。
ただし、転職先として考えた場合には、メリットだけではなく、考慮しておきべきデメリットもあります。詳しく解説をしていきます。
〇〇TechやX-Tech分野に転職するメリット
転職先としてのこの分野の良いところは何でしょうか?
転職先としての〇〇TechやX-Techのメリットは以下の通りです。
- 最新のテクノロジーに携われる
- 給与の伸びが期待できる
- 人材としての市場価値が上がる
最新のテクノロジーに携われる
やはり最大のメリットは仕事内容です。最先端の分野で、新たな市場を創る仕事は、エキサイティングです。既に市場が確立したビジネスを維持するためのルーティンワークではなく、事業を企画して実際の形にしていく楽しみがあります。
給与の伸びが期待できる
〇〇Tech・X-Tech市場が今後拡大すれば、そのなかで良質なサービスを提供している企業は成長するでしょう。所属する企業の売上・利益が大きくなれば、社員の給与も伸びることが期待できます。
人材としての市場価値が上がる
市場が伸びれば、その業界の経験者は転職市場で引く手あまたになるでしょう。良い待遇で転職できる可能性も出てくると思います。
〇〇TechやX-Tech分野に転職するデメリット
ただし、〇〇Tech、X-Techへの転職には、認識しておくべきデメリットもあります。
- 先行きが不透明
- 業界のスピードが速い
先行きが不透明
まず、まだまだこれからの分野のため先行きが見えません。業界が確立するかも分かりませんし、そのなかでも競争に勝って成功する企業と競争に敗れる企業に分かれてきます。ですので転職先の見極めが非常に重要です。企業選びに失敗すると、待遇面の悪化やリストラなどの可能性もあります。
業界のスピードが速い
業界の変化のスピードが速いため、技術の流行り廃りも速く、人によってはついていけない可能性があります。常に最新の技術を学び続けないといけないのです。これは若いうちは良いかもしれませんが、中堅と呼ばれる年齢になると新しいことを学ぶのが辛くなってきます。過去の技術資産を活かせられず常に若手と競争しないといけない状況は想像するだけでハードです。
後で解説しますが、こういったメリット・デメリットはスタートアップやベンチャーでは当たり前のことです。ただ、大企業の経験しかない人は、入ってからミスマッチがないように事前に認識しておきましょう。
〇〇Tech、X-Techとは?

転職先としてのメリット・デメリットは分かったかと思いますが、〇〇Tech、X-Techを知りたい人に向けて、より詳しく解説していきます。
〇〇Tech、X-Techとは?
冒頭に書いた通り、〇〇TechやX-Tech(クロステック)とは、最新の技術を使って、伝統的な既存の産業に新たな価値や仕組みを提供することです。
〇〇やXにはさまざまな業界や分野が入ります。また、TechはTechnology(技術)の略です。例えば金融であればFinancialを略してFinTechとなります。
このようにある既存の業界や分野を最新の技術で革新していくことが、〇〇TechやX-Techなのです。
6Tech(シックステック)とは?
そのなかでも代表的なのが以下の6Techです。
- EdTech(エドテック):Education 教育
- HealthTech(ヘルステック):Health ヘルスケア
- HomeTech(ホームテック):Home 家
- FinTech(フィンテック):Financial 金融
- FrontierTech(フロンティアテック):Frontier 宇宙など先端分野
- AutoTech(オートテック):Automation 自動車/自動運転
こういった業界・分野において、最新のテクノロジーを用いたビジネスの変革が起こりはじめています。
いくつか例を説明します。
EdTechでは代表例としてオンラインスクールがあります。ビジネスパーソンであれば、英会話やビジネスのオンラインレッスンやオンラインスクールはイメージしやすいでしょう。私も「GLOBIS学び放題というサービス」を利用して学んでいます。
GLOBIS学び放題に興味がある方は、GLOBIS学び放題をおすすめする3つの理由を参考にしてください。
HealthTechではオンライン診療やウェアラブル機器による健康管理。FinTechでいうと仮想通貨、スマホ決済、クラウド会計ソフトが分かりやすい例です。
〇〇TechやX-Techの担い手は?

ここからは転職先として検討するにあたって、〇〇TechやX-Techの担い手を確認していきましょう。
〇〇TechやX-Techの担い手としてはスタートアップが中心です。もちろん、大手IT企業もこの領域にサービスを提供していますが、スタートアップやベンチャーの存在感が大きいと私は感じています。
なぜスタートアップか?
なぜスタートアップの存在感が大きいかを説明していきます。
スタートアップは基本的にイノベーションを目指しています。創業者やトップの明確なビジョンのもと、大企業にはないスピード感と発想でリスクを取りながら事業を進めていきます。
一方、大企業には潤沢な資金や豊富な人材といった強みはあるものの、既に大きな既存事業があり、その運営・維持に多くの力を割いています。官僚的な組織である場合もあり、意思決定に時間がかかり、リスクを嫌う傾向にあります。
また大企業の既存事業と、イノベーションは利益が相反することもあります。新規事業はドル箱の既存ビジネスを壊すことになるので、なかなか踏み込めないところもあるのが実態です。
〇〇TechやX-Tech分野の優良企業の見つけ方
ここからは〇〇TechやX-Techの優良企業の見つけ方をお伝えします。
- カオスマップで調べる
- メディアの情報を活用
- 転職サイトや転職エージェント
- SNSを活用
カオスマップで調べる
まずカオスマップとは、ある業界における主要プレイヤー(企業)を一覧にしたものです。これを活用して優良企業を探しましょう。
例えば「FinTech カオスマップ」で検索してみてください。FinTechにおける主要プレイヤーがジャンルとともに出てきます。そのなかで有望なジャンル、企業を探していきましょう。
例えば「今後、働き方が多様化して、フリーランスや副業が増えることでスモールビジネスが増えるだろう。なのでクラウド会計の分野が伸びそうだ」と考えると、既に東証マザーズに上場しているfreeeなどの企業が見つかります。
なお、HomeTechやFrontierTechは私が見たところカオスマップが出てきませんでした。
メディアの情報を活用
メディアを使った情報収集も有効です。最新のテクノロジーを用いたビジネスを展開する企業のニュースが掲載されているので、どんな会社が有望そうかウオッチしておきましょう。
- TechCrunch Japan
- CNET Japan
- THE BRIGE
こういったサイトはブックマークして定期的に見ることをおすすめします。
転職サイトや転職エージェント
転職サイトや転職エージェントで探すことで、実際にどんな企業がどんなポジションで求人を募集をしているかが分かります。
スタートアップに強いといわれる転職サイトや転職エージェントは下記です。
- Wantedly(ウォンテッドリー)
- Geekly(ギークリー)
- キャリトレ
- ビズリーチ
ビズリーチについては、【転職】ビズリーチをおすすめする3つの理由で解説しています。
SNSを活用
やはり業界に精通している人との情報交換が最も有効です。リアルでの知り合いがいれば最も良いものの、いない場合はSNSで情報収集することも有効です。
スタートアップの社長や広報などが情報発信をしていることも多く、その会社のカルチャーや考えていることが読み取れます。
もちろん、そういった企業のイメージ戦略・プロモーションの側面があることは理解しておかないといけませんが、情報収集の一つの手段として使いましょう。
また企業側だけでなくユーザー側の声が拾えることもあります。リアルな評判や口コミも確認しましょう。
まとめ

今回は転職先としての〇〇TechやX-Techを見てきました。
この記事で、〇〇TechやX-Techがそもそもどういったもので、転職先としてみた場合のメリット・デメリット、企業の探し方を理解いただけたら幸いです。
やはりこういった分野は最新のテクノロジーが好きな方には最高に面白い分野かと思います。また、世間の注目や顧客の関心も高いです。
ただし、本当にビジネスとして成立するかどうかは、分野・企業にもよるものの、まだまだこれからで分からないのが実態かと思います。
世の中に浸透するにはプロダクトライフにあるように導入、成長、成熟と段階をふんでいくため一定の時間がかかることに加えて、既存企業の抵抗や法的な規制がある場合もあります。
また、昔のAIのように、最新のテクノロジーは期待とともに最初こそ大きく関心が伸びるものの、ふたを開けると技術的な制約で思ったよりも実際にできることが少ないと分かると急速に注目が失われるという側面もあります。
こういった課題を乗り越えながら新しいビジネスを確立していくことは、一言でいうと大変かと思います。そういった大変なことを自分は楽しめるタイプなのかを転職にあたっては考えておくことが大切だと考えます。